ふるさと納税とは?今さら聞けないそのメリット・デメリットを解説します。
近年、よく耳にする事が増えてきた「ふるさと納税」
このふるさと納税で、お肉をもらったり、お米をもらったりといった話を聞く機会も増えてきたのではないでしょうか。
実施後数年がたった事で、なかなか人に聞きにくくなってしまいましたが、そのメリット・デメリットを踏まえ解説していきます。
目次
自治体への寄付である
ふるさと納税は「自治体への寄付」とも言い換える事も出来るのですが、
例えば、総務省のホームページを参照すると下記のように記載があります。
「今は都会に住んでいても、自分を育んでくれた「ふるさと」に、自分の意思で、いくらかでも納税できる制度があっても良いのではないか」、そんな問題提起から始まり、数多くの議論や検討を経て生まれたのがふるさと納税制度です。
このように、地方で育ち就職や修学などを機会に都心に出てきたという人も、生まれ育った場所へ納税する事が出来るようにといったコンセプトで開始した納税制度であります。
とはいえ、ふるさと納税では生まれ育った町へしか納税できないといった決まりなどは無く、応援したい自治体や返礼品に魅力的な自治体へ納税する事ができます。
住民税・所得税を控除し、他の自治体へ申し込める制度
ふるさと納税でお支払いした分、現在住んでいる自治体の住民税・所得税が削減できます。
例えば、いままで住民税を1,000円払っていたとすると、そのうちの200円を他の自治体に納税し、既存の住民税が800円になる。といったイメージの制度です。
また、さらに魅力的なのが納税に対する返礼品を受け取る事が出来るという事です。
↓こちらのツイートがわかりやすいですね。笑
金を稼いだな?金を払え←所得税
金を使ったな?金を払え←消費税
金を遺したな?金を払え←相続税
そこにいるな?金を払え←住民税ふるさと納税くん「お金くれるの!?じゃあ僕のところのこれあげる!!」
がわ"い"い"な"ぁ"
— 何残 (@Naninokobot) July 8, 2017
今となっては返礼品目的でふるさと納税をされる方がほとんどみたいですね。
利用者急拡大中!
ふるさと納税の利用者は下記のグラフの通り、ここ数年間で流通金額が急増しております。
総務省の調査資料より抜粋
平成26年(2014年)に388億円だったものが平成27年(2015年)は1,652億円まで跳ね上がっています。
平成27年(2015年)から平成28年(2016年)も引き続き規模が拡大しており、その注目度の高さが伺えます。
特に注目して欲しいのが平成27年(2015年)の納税額&受入件数の伸びです。
こちらは2つの理由があります。
- ワンストップ特例制度で確定申告が不要になった
- 限度額が昨年比で2倍になった
それぞれ簡単に解説していきます。
ワンストップ特例制度で確定申告が不要になった
もともと平成26年(2014年)まではふるさと納税を行うと確定申告が必要でした。
自営業の方や個人事業主の方、年収が2,000万円以上ある方などは確定申告を元々されているので、気軽に納税ができたと思いますが、そうではない一般的なサラリーマンの方はわざわざ確定申告を行う必要があり、慣れていない方には非常に面倒くさいのでなかなか普及に至りませんでした。
ところが平成27年(2015年)にワンストップ特例制度という「ふるさと納税をしても確定申告しなくてOK※」という制度ができました。
もちろん、元々確定申告が必要な方は引き続き確定申告を行う必要がありましたが、確定申告に不慣れなサラリーマンにとってはかなりの朗報でした。
この制度導入により心理的なハードルが低くなり、申込者数が急増したというわけです。
※5自治体以上に納税をする場合、確定申告は必要になりますのでご注意ください。
控除額が昨年比で2倍になった
こちらも平成26年(2014年)までと平成27年(2015年)以降とで変わった事なのですが、今までは住民税の1割が控除の最大対象だったものが、現在は2割と当時の2倍となりました。こちらにより、納税出来る金額が上がり、より申し込みやすくなりました。
※例
以前:年収350万円の人の納税限度額目安→約15,000円
現在:年収350万円の人の納税限度額目安→約30,000円
といった感じでより申し込み意味が強くなったのが流行の原因ですね。
最後に重複部分も多いですがメリット・デメリットをまとめてみました。
メリット1.返礼品の選択肢が多い
一番のメリットはなんといっても返礼品があるという事です。
納税して商品をお礼として貰えるというのは嬉しいですね。
自治体側もたくさん納税して欲しいので、魅力的な返礼品をそろえており、もはや返礼品の魅力で勝負していると言えるでしょう。
ふるさと納税といえばお肉やお米が思い出されるという方も多いと思いますが、昨年非常に人気が高かったのが家電の返礼品です。
当サイトでもふるさと納税で貰える家電の情報をシンプルにまとめていますので、興味がある方はご確認ください!
メリット2.住民税と所得税が減る
ふるさと納税では、住んでいる地域以外に納税を行ったような形になり、その分住民税・所得税を減らす事ができます。
私は普段サラリーマンをしているのですが、実際に昨年ふるさと納税を実施した事で、今年の7月からの住民税と所得税が減りました。
微妙に手取りが増える事になるので、地味に嬉しいですよ。
デメリット1.自己負担2,000円が発生
ふるさと納税は節税対策になるという方がいますが、厳密には節税対策ではありません。
なぜならふるさと納税は自己負担が2,000円発生してしまうからです。
例えば、30,000円のふるさと納税を行ったとすると、2,000円を超える部分である28,000円(30,000円-2,000円)が住民税と所得税から控除されるといったイメージですね。
自己負担2,000円とはいえ、2,000円以上の価値がある返礼品を貰う事が出来るので、結局のところプラスですし、事実上の節税と言ってしまっても問題がないのかもしれませんね。(そういう意味ではデメリットですらないですね)
注意点1.確定申告が必要な場合もある?
2015年4月以前まではふるさと納税を行う事により確定申告が必須となっておりましたが、現在は「ワンストップ特例制度」により必須となっていないという事を先ほどお伝えしました。
ただ、下記に該当する人は確定申告が必要なので注意してくださいね。
- 元々確定申告が必要な人
- 5つ以上の自治体に寄付をした人
注意点2.納税金額には限度額(控除上限額)がある
厳密に言うと「ふるさと納税」は寄付金なので、いくらでも納税しても実際のところ問題がないのですが、その人の年収や家族構成によって「自己負担2,000円以内で納める事が出来る限度額」が決まってきます。言い換えると控除の対象とできるまでの上限額となります。
ご自身の限度額を把握しておきたい方は下記のページをご確認ください。
やはり、お得にふるさと納税をする為に限度額に注意する事が必須なので、知らない方は必ずチェックしてくださいね。